ベランダ園芸 2008年春
今思えばベランダ園芸をはじめたのが、今の家の前に済んでいたアパートのときから。
(念のためにイタリアでは一戸建て住宅をVilla,集合住宅をApartamento と呼び、
4畳半一間でも億ションでもアパートとなります。うちが住んでいたのはその中間の下あたり?(笑))
ちょうど東を角にして左右にベランダが延びていたので、特に南東のほうには次第に植木鉢が並んでいきました。
洗濯物も、こちらのほうが日当たりがいいので
ほかの住人たちはこちらに洗濯物を干していましたが、私は植木鉢を優先したしだいです。
ちょうどやってくる人たちに一番に目に付く側だったので、洗濯物より花のほうが似合っていると思いました。
ブーゲンビレア・マーガレット・イチゴ・ベロニカ・ゼラニウム・バラ・金柑などを
それぞれ一鉢、多くてもふた鉢ほど並べていました。
次第に二重駐車にもなっていきましたが、(笑)
少しは場所をあけておかないと夏にはその狭いベランダで夕食をとったりしたものです。
引越しのときも植木鉢は業者さんには頼まず自分の車で運びました。
何往復もしたのに、庭に並べてみるとどこにあるのかわからないくらいになってしまいました。
今の家にもバルコニーがあり、当初はそこにも植木鉢を置いてみたのですが、
庭のほうに気をとられて、水遣りを忘れがちになり、
すべてを枯らす前にベランダから鉢を取り除きました。
あれから5年余りが過ぎ、このたびベランダの修復をしたので、また鉢を並べることにしました。
今回はずらっと、15個も鉢を並べたので、水遣りを忘れることもないでしょう。
ただ、バラ以外は昨年ほとんど新しい花を買わずにその前の年からのものを育てていたのですが、
この冬は改装工事のこともあって思うように寒さから守ってあげられずにほとんどの花を枯らしてしまいました。
中には寒さではなく、からからに乾燥させて枯らしてしまったものもあるようで恥ずかしい限りです。
さて、まずはストック、でもあまり強い香りはしません。
そして、
ゼラニウム、イタリアではジェラーニと呼びます。ニオイゼラニウムも二株混じっています。
今までは八重のものばかり買っていましたが、今年は一重中心です。
こう雨が多いと八重のものは咲ききれずにかびてしまうこともありますが、
ひとえにはそんな心配もなく、花柄摘みもうんと楽です。
さらに90度曲がったところにはサフィニアを植えました。
薄紫のサフィニアらしい色が見つからなかったのでこの2色にしました。
あまり強い色は避けたかったのです。
同じ並びには、こんなにかわいいゼラニウムと
フランチェジーナと呼ばれる種
そして、こんなに渋い色のゼラニウムを見つけました。
こういう季節の花はこれまで割りと安く手に入ったのですが、今年は2年前に比べると3,4倍に跳ね上がっています。
花だけでなく、野菜の苗も高騰しているので、うちのようにほんの少し植えてみる分にはさほど痛手はありませんが、
商用にたくさん植えつけるところでは大変だろうと思います。
さて、15鉢同じような鉢をとなるとやはり買い足さないといけません。
純正イタリア製テラコッタを買いましたよ。(笑)
まず底にはアルジッラ・エスパンサという 粘土を高温で焼いたもので、軽石のようなものをしきます。
これで水はけや通気性がよくなるということで、今では何も考えずとにかく使っています。
以前は園芸センターや花屋さんで買っていましたが、今の家の入居時の改装で、
建築やさんが断熱・消音材として使ったのを見て、建築材料やさんで買ってみたところ、
なんと同じような値段(5エウロ)で10倍ほど(ちょっとオーバーかな?)の量がありました。
今回は2階での作業だったので、土もすべて園芸用の黒土を使いました。
黒土と一言で言っても、品質にはかなりの幅があります。
特級品は見た目からしてまさしく黒いおいしそうな土で、栄養分もたっぷりです。
一級品は若干色は薄くなり、さらっとしてきます。
2級品は中にまだ完全に分解されていない小枝が入っていたりします。
3級品になると、ガラスの破片が入っていたこともあるし、髪の毛が束になって出てきたこともあり、
一体どんなところで採取したのかと気持ち悪くなってしまいます。
ですから使えるのは特級と1級品のみ。
特級品ばかりだと、あまりに栄養が強すぎて花の姿がおかしくなったり、
水がたまりすぎたり、逆に乾きすぎたりするようです。
ふだんはそこに庭土や、やはり庭で取れる腐葉土を混ぜて使うのですが、
今回は2階まで運ぶのが大変なので、1級品の黒土を買って混ぜたということです。
ですから時間もずいぶん節約できました。
庭土をふるいにかける作業は腰にも、時間的にもかなりきついです。
ということで、今回はずいぶん写真を載せましたがいかがでしたでしょうか?
これらの花が早く立派に育ってほしいものです。
それなのに雨ばかりで、根ぐされやカビが心配です。
Keiko